KPIは、事業を成長させ、事業全体予算を達成するためにとても有用です。
「事業を構成する数字は何か」を明確にすることによって、事業状態のヘルスチェックや、事業が計画通り成長しているかをチェックすることが出来るからです。
KPIだけ達成しても事業全体予算を達成出来なければ意味はない
しかしKPIには罠が隠れています。
KPIだけを達成しようと思えば、いくらでも達成出来てしまうという罠です。
例えば、KPIが何らかの「%」であれば、意図的に母数となる数字を減らすことで、KPIを達成することが可能です。
KPIが何らかの「絶対数」であれば、意図的に濃度を薄くすれば、KPIは達成可能です。
KPIは事業全体予算を達成するための、いわばツールです。
しかしKPIを利用していく中で、いつのまにか「自分の担当KPIだけ達成出来ればいい」という部分最適の思考に陥ります。
そして母数を減らしたり、濃度を薄くするという罠に陥いるケースが出てくるのです。
意味のあるKPIを達成し、事業全体予算を達成する
一つ一つのKPIは相互に関連しています。
どのKPIも純度100%にしようとすると、かえって効率が落ちてしまうケースもあります。
KPIの中身も目標も、意味あるKPIとなるよう「基準」を設定する必要があります。
KPIは必ず達成する必要があります。
KPIが達成出来なければ事業全体予算を達成することは出来ないからです。
しかし自分の担当KPIを達成するために、他の人の担当KPIを不必要に押し下げることがあってはいけません。
全体最適を考え、「事業全体予算を達成するためには、どんな中身と目標のKPIを設定する必要があるか?現状どうなっているのか?」と定期的に考え、異なるKPIを追うチーム同士で率直にディスカッションする必要があります。
異なるKPIを追うチーム同士で率直にディスカッションするためには、高いEQと事業理解、お互いの仕事理解が必要です。
KPIは設定して終わり、達成して終わりではなく、高いスキルと事業理解、相互理解のもと運用していくものなのです。