Housmartはフラットな組織を目指しています。
フラットな組織とは何でしょうか。
フラットな組織とは、端的に言えば、ポジションや社歴、役職に関係なく、施策において何をするべきかを率直に愛を持ってディスカッション出来る組織だと思います。
しかしそれは、施策をやると決まった後、各個人が施策をやらなくていい、自分が施策オーナーでなければ文句を言い続けても良い、という意味ではありません。
施策において何をするべきかは率直に愛を持って、フラットに、徹底的にディスカッションするべきですが、やると決まったら、施策に関わるチームメンバーは、振り返りの時期までその施策にコミットする必要があります。
やると決まったことをやらないのは、単なるサボりです。
サボりはアウトプットを産まず、何の変化も起きず、結果ビジネスインパクトが生まれず、振り返りも出来ないばかりか他のコミットしているメンバーの士気を下げるので、最低の行為です。
チームで決まったことをやらないのは、プロフェッショナリズムに欠け、組織の文化を堕落させます。
一方で、チームに貢献しようというスタンスの人は、視座が高く、チームにとってかけがえのない存在です。
誰が意思決定を行うか
施策のオーナーは、その施策に対して責任と権限を持っています。
議論をつくした上でも、顧客にとっての最善について意見が割れたときは、施策オーナーは何をやるか、決める権限があります。
なぜなら施策オーナーは、その施策に対して責任があるからです。
それは議論をすっ飛ばしていいとか、データを見なくていいとか、フィードバックを無視していいとか、他のチームを力づくで従わせるということではありません。
まず、徹底的にディスカッションしなくてはいけません。力づくで従わせようとしてはいけません。他の人の意見が正しければ、施策オーナーは、その意見を聞き入れなくてはいけません。思い込みのまま進んでも、結果はついてきません。
しかしフラットな組織であっても、最終的な意思決定者は「施策オーナー」です。だからこそ、施策オーナーは複数の選択肢の中から何をやるのかを、思いつきではなく、期待効果やメリット・デメリット、コストを比較検討して決める必要があります。
権限と責任は組織学習のために必要
権限と責任を施策オーナーが持つことで、シャープな意思決定を行うことが出来ます。
施策オーナーは権限と引き換えに、数字責任と納期を追います。
数字責任と納期のない施策はおままごとです。
おままごとは極めて楽しいですが、お金はもらえません。
仕事ではないからです。
施策とは、いつもジリジリとしたプレッシャーを感じるものです。
責任を果たすため、あらかじめ振り返りの時期と方法を決めておく必要があります。
そして施策が失敗したとき「施策をやめること」「なぜ失敗したか」をドキュメントに残す必要があります。
施策が失敗したとき「施策をやめること」をドキュメントに残すことで、「もうこの施策はこれ以上やらない!」とチームの認識が整い、チームのリソースを最大限活用出来ます。
失敗を認めずにズルズルと同じような施策をやり続けることは、チームのリソースを無駄遣いする、リーダー失格の行為です。敗北宣言はリーダーの仕事です。誰かに押し付けることは出来ません。
施策が失敗したとき「なぜ失敗したか」をドキュメントに残すことで、次回の施策に知見を活かすことが出来ます。
最悪なのは、施策自体を「なかったことにする」行為です。施策を自然消滅させたとき、いつの間にか施策オーナーが「我関せず」の態度を取ったとき、組織学習の機会は永遠に失われ、同じような失敗を繰り返すことになります。
フラットな組織とは、愛を持って率直にディスカッションが出来るチーム、施策オーナーが責任と権限を持ち組織学習を進めていくチーム、そして一度やると決めたらプロ意識を持って徹底的に実行するチームなのだと思います。