不動産営業ほど、最高な仕事はつくづくないと思います。
「不動産営業ってブラックなんでしょ?」
と思われるかもしれませんが、確かにブラックな会社が多いのも事実。
しかし、とある条件を満たせば、こんなにも最高な仕事は無いと断言出来ます。
世の中の9割以上の営業は「自社のモノ売り」
私は大学生時代から不動産業界、人材業界、IT・WEB業界と色々な業界で営業を経験してきましたが、どの業界でも「9割以上の営業は自社モノ売り」である、と実感しています。
「何を当たり前の事を」と思われるかもしれませんが、これは結構重要な点です。
自社のモノを売る以上、お客様の要望はある程度、無視しないといけません。
誤解を恐れずに言えば、自社のモノを売る以上、お客様の要望を無視出来れば無視出来るほど、優れた営業マンと言えます。
「御社の商品が欲しい!」というお客様には、どんな駆け出しの営業マンであっても、自社の商品を売れます。
逆に「御社の商品なんか欲しくないよ」というお客様に買って頂ける営業マンこそ、スーパー営業マンと言えます。
無いニーズを掘り起こし、ライバルに先んじなければ、競争に勝つ事は出来ません。
エスキモーに氷を売る営業マンこそ、最強の営業マンです。
これは、倫理上正しいとか正しくないとかではなく、「自社の商品を売る事で利益を得る」というビジネス構造上、しょうがない事なのです。
「お客様のニーズをヒアリングした結果、他社の商品を使った方が良いと思ったので、他社の商品を勧めて来ました!」と営業マンが上司に言ったら、とんでもないことになるでしょう。
一方、自社の商品を売って売って売りまくれる営業マンは会社にとっては最高の人材ですが「働いている本人が幸せかどうか」はまた別の問題です。
(営業が疲れるとか、メンタル的にハードだと言われる理由はこの辺りにあります。)
不動産営業も2種類に分かれる
これは不動産業界でも言えることです。
例えば大手ハウスメーカーは、自社ブランドの家を売ります。
建売(家と建物がセットになった戸建住宅)を売る会社は、自社の家を売ろうとします。
たとえ、他社の商品の方が優れていると思っても、他社の商品を売る事は出来ません。
お客様が色々調べた結果、他社の商品の方が優れている!と思ったとしても(そして実際にそうだとしても)、無理にでも自社の良いところをアピールしなければいけないのです。
一方、不動産営業には「仲介」という仕事があります。
これは他社の商品も含めて、一番良い物件をお客様にご提案する仕事。
自社・他社の区別なく「一番良いと思える商品」を勧めることが出来るのですから、これほど営業マンにとって幸せなことはありません。
それでも、不動産営業は難しい
「なーんだ、不動産営業って簡単そうだな」そう思われたかもしれません。
しかし不動産営業は簡単か、というと「とても難易度が高い」と言えます。
なぜなら、お客様は家を初めて見る方が多く、あなたがどんなに良い商品だと思っても、それを伝えるのは至難の技だからです。
しかも、金額は超高額。
人生で最も高い買い物なので、お客様は不安で一杯です。
お客様の不安を解きほぐし、なぜこの商品が良いのか、なぜこの商品があなたにピッタリなのか。
それを伝えるのはとても高度なコミニケーションスキルが求められます。
このコミニケーションスキルは、AIでは置きかえられないものです。
だからこそ、一生モノのスキルになり得ると思います。