ハウスマート(Housmart)は、中古マンション売買に関わるサービスを運営しています。
主な事業は「カウル」という不動産売買のスマホアプリサービス。
その他にマンションジャーナルという不動産メディア、カウルライブラリーという不動産データベースを運営しています。
「ハウスマートの評判良く聞くよ」
「カウルって不動産売買なのに評判いいよね」
「御社、評判良いよね」
と言って頂くことが良くあります。
これは本当にありがたいことです。
インターネットが無かった時代と違い、会社やサービスの評判や口コミはすぐに広がります。
良い評判、良い口コミは、何にも変えがたいビジネスの強みです。
ハウスマート(Housmart)に対する評判や口コミは資産となります。
顧客と誠実に向き合い、顧客のニーズを捉え、サービスを磨き上げて行くことでしか、良い評判は得ることは出来ません。
逆にサービスを磨き上げて行けば、これほどまでに口コミという「資産」が溜まり安い時代はありませんでした。
広告などによって期待値を上げた結果、サービス品質が低ければ、顧客の期待を裏切ることになり、良い評判を得ることは出来ません。
逆に印象が悪くなってしまうでしょう。
顧客の期待値を必要以上に上げず、正しくサービス内容を伝え、誠実にサービスを作り上げて行くことが重要になります。
ハウスマートを創業したきっかけ
実は、ハウスマートを創業したきっかけも、評判や口コミと大きな関係があります。
私は元々、父親の会社の社宅で生まれ育ちました。
いわゆる団地のような建物で、築年数は古く、家の中で飛び跳ねると上の階からも、下の階からも怒られるような家でした。
ところが小学校三年生の時に、父親が一念発起して中古の住宅を購入。
いくら家の中で飛び跳ねても怒られず、とても嬉しかったのを覚えています。
その時の感動が原体験となり、私は不動産に関わる仕事がしたいと考えるようになりました。
私自身は本当に実家が大好きで、家族団欒の場があること、自分の部屋が初めて出来たことなど、良い思い出しかありませんでした。
しかし父親は、事あるごとに「この家は高すぎた」「もっと値引き交渉が出来た」と私や母親に愚痴をこぼしていました。
本当に実家を購入した金額が高かったかどうかは今となっては分かりませんが、少なくもとも父親が満足していないことは明らかです。
せっかく家族団欒の場所を手に入れたのに、購入までのプロセスで不透明なこと、納得がいかないことがあったことにより「悪い口コミ」を生む原因が出来てしまったのです。
私は、自分の原体験から「納得の出来る、透明性の高い不動産サービスを作りたい」といつしか思うようになっていました。
それが「カウル」における過去の中古マンション売買事例・賃貸事例の表示機能や、AIによる現在価格・将来価格の分析機能に繋がっています。
私は新卒で不動産ディベロッパーに入社し、多くの新築マンションや新築戸建の開発を行って来ました。
そして「これからは新築ではなく、中古住宅がメインの世の中になる。作ったものを売るのではなく、顧客のニーズが中心となって家探しを行う時代が来る。」と確信し、その為にはシステムやWEBの力が必要だと考えるようになりました。
その思いから楽天に転職し、システム開発やWEBの事を徹底的に勉強し、ハウスマートを創業しました。
不動産サービスに対する評判・口コミ
不動産売買を領域とするサービスは、評判や口コミが溜まりにくいという特徴があります。
「どんな家を買ったか」という情報は、あまり他者には言いたくない、プライベート性が高い情報だからです。
一方、不動産売買ではそれほど多くの不動産会社や不動産サービスを使うわけでは無いので、他社のサービスと比べにくいという特徴もあります。
「まぁこんなものだろう」というボーダーラインが出来づらいので、クレームが起きやすいという側面もあります。
クレームを起こさず、お客様に満足頂くためにも「自社がどんなサービスをしているか」「誰を対象にしたサービスか」ということを発信し、良質なサービスを誠心誠意提供することが重要だと言えます。
顧客満足度は数字だけでは分からない
「イノベーションのジレンマ」の著者として有名なクレイトン・M・クリステンセン教授は、著作「ジョブ理論 イノベーションを予測可能にする消費のメカニズム」の中で下記のように述べています。
我々は「ビッグ・ハイア(大きな雇用)」と呼ぶ、人がプロダクトを初めて買う瞬間のみを追跡する。しかし、同じくらい重要なもうひとつの瞬間は、実際にそのプロダクトを消費するときだ。消費者が商品を購入して自宅あるいは職場にもちこんだ状態にあっても、その商品はまだ消費されてはいない。その商品が再雇用され、実際に消費されることをわれわれは「リトル・ハイア(小さな雇用)」と読んでいる。
営業でもマーケティングでも、お客様にサービスを「購入」して頂くまでは数字を分析しますが、そこから先はおざなりになっている会社が多いのではないかと思います。
不動産では、特にこの傾向が強いと思います。
「売上が高い営業マン」は優秀な営業マンと見られがちですが、本当にお客様がその家に満足しているかは、家に住んだ後でなければ分かりません。
本当に満足度の高いサービスを提供する会社、営業マンはお客様からの「紹介」を得ることが出来ます。
「紹介」を頂けるかどうかが、自分のサービスがお客様に本当に満足して頂けたかどうかの目安になります。
アメリカでは、不動産エージェントは非常に信頼に足る存在であり、お客様のお子さんも同じ不動産エージェントに家探しを頼むケースも多いそうです。
一生のうちで、そう頻繁に家の売買はあるものではありませんが、お客様と一生のお付き合いが出来たらこんなに素晴らしいことは無いと思います。
不動産こそ購入後の満足度が必要
私は、不動産こそ、購入後の満足度が重要だと考えてハウスマートを運営しています。
もちろん、満足度が高まれば、良いハウスマートの口コミや評判が集まるというのもありますが、それだけではありません。
それは、人が住宅を購入する理由が「明日以降の生活をより良くする為」だからです。
「結婚をしたので、これからは落ち着いて生活したい」
「子供をもっと良い環境で育てたい」
「将来を考えて、トータルコストを賃貸より抑えたい」
という「将来」を見据えた意思決定こそが「家を買う」という行為だと言えます。
そして新築マンションよりも、中古マンションの取引量が増えた現在の世の中では「将来いくらで売れるか」が非常に重要です。
「買って終わり」ではなく、将来のライフスタイルの変化によっては、家を売る可能性があり得るからです。
しかし、これまでの不動産業界のあり方として、どうしても「今ある物件をどう売るか」という点に終始しがちでした。
不動産取引の業務は多岐に渡り、営業マンは極めて忙しいものです。
そして毎日、数多くの新規物件が世の中に出てきます。
相場も毎年変わります。
それがゆえ、膨大なデータを分析し、不動産の「将来の価値」を推定し、顧客に情報提供することなど、人力だけでは出来ないのです。
不動産営業マンは不動産のプロですが、スーパーマンではありません。
一方、膨大なデータを分析し、推定値を出すのは機械学習を初めとしたシステムやAIにとっては得意分野です。
ハウスマートでは、不動産営業マンがAIやシステムを使いこなし、顧客に家を買ってもらった後も顧客に満足し続けて貰えることが出来る仕組みを提供しています。
不動産営業マンの強みと、システムの強みを組み合わせることによって、真に良い評判、口コミを獲得出来ると考えています。
会社全体でアハ体験を作れるかどうか
良い口コミや評価を生み出す為には、アハ体験が大事だと言われています。
アハ体験とは、顧客の期待値を超えるような圧倒的なサービスが提供された際に顧客の中に起きるポジティブな感情を指すそうです。
例えば
- アマゾンの翌日配送
- iPhoneのスムーズな操作性
- リッツ・カールトンのホテル従業員によるサプライズ
などが当てはまります。
「ここまでやってくれるなんて!」
「こんなにいいサービスなのか!」
と顧客に思って頂くことが出来れば、顧客も自然とその体験を誰かに伝えたくなるものです。
知識の90%は忘却されますが、経験の80%は記憶に残り続けるとも言われています。
ハウスマートは、まだまだアハ体験が作れているとは言えません。
不動産という領域でアハ体験を作るためには、テクノロジーの力、デザインの力、不動産の専門知識を掛け合わせて、今までにない形でのお客様本位なサービスを創り上げる必要があります。
ハウスマート(Housmart)は、今後もお客様に満足して頂き、自然と良い評判、良い口コミを頂けるようサービス改善を進めて参ります。