組織の中には必ずマネージャーがいます。
私が新卒で働いていた時、マネージャーは「一番プレイヤーとして優秀、数字が出せる人」がマネージャーになるのだと思っていました。
いわばマネージャーとは、数字を出した人に対するご褒美として与えられるものだと思っていたのです。
しかし会社を経営するようになってから、マネージャーの存在は「プレイヤーとして優秀な人」とは全く関係ないことが分かりました。
マネージャー=責任を持つ人
マネージャーとは、自らのチームのアウトプットに対して責任を持つ人です。
それ以上でも、それ以下でもありません。
自らのチームを率い、最大のアウトプットを出し、顧客に対して提供する価値を最大化させる責任を持つ人です。
マネージャーには思い責任がのしかかるので、権限が与えられます。
権限とは、ルールを作ったり、最終的な意思決定をする権利のことです。
マネージャーは偉いから権限があるのではなく、責任があるから権限があるのです。
当然、チームの結果が出なければ、マネージャーとして責任を取らないといけません。
マネージャーは必ずしもプレイヤーとして優秀である必要はない
マネージャーとして優秀な人は、責任を持つ領域に対して広範囲な知識を持ち、部下をマネジメントし、最大の結果を出す必要があります。
しかし、必ずしもプレイヤーとして優秀である必要はありません。
例えば営業としてものすごく数字を挙げていたとしても、マネージャーが務まるとは限りません。
いくら営業として優秀だったとしても、他責性が強く、チームをマネジメント出来ない、チームの責任を持つ度量がないのであればマネージャーになるべきではありません。
マネージャーには強さが求められるのです。
プレイヤーよりもマネージャーが偉いわけではないが、権限はマネージャーが持つ
たまに「マネージャー=偉い」と勘違いしている人がいますが、マネージャーだからといって偉いわけではありません。
プレイヤーがいなければ会社は運営出来ませんし、プレイヤーとして類稀なる活躍をしている人は、その点を評価するべきです。
しかしこと「チームとしてどう動くか」という意思決定において意見がぶつかった場合、データや状況を慎重に分析しながらも、最終的な意思決定権はマネージャーが持ちます。
なぜなら、チームのアウトプットに対しては、マネージャーが責任を持つからです。
責任がない意思決定はあり得ません。
なぜなら責任があるからこそ、意思決定が宙ぶらりんにならず、再度まで実行し切ることが出来るからです。
実行し切らないアイデアや意思決定に意味はありません。
また責任があるからこそ、数多くの意思決定をスピーディーに行うことが出来ます。
マネージャーには意思決定を行わなくても、責任がついて周ります。
だからこそ、状況を改善するために、高い視野から数多くの意思決定を行うのです。
急速な成長が求められるスタートアップであれば、尚更です。
マネージャーの評価はマネージャーの上司が行う
マネージャーには責任と権限が与えられます。
時にはメンバーに対して「いいからこれをやってくれ」と言うこともあると思います。
メンバーからすると、自分の意見が反対に合い、納得がいかないこともあるかもしれません。
しかし、そんな時も最終的にはマネージャーの意思決定を尊重する必要があります。
責任はマネージャーが負うからです。
マネージャーの意思決定の結果は、半年後や一年後に分かってきます。
マネージャーに対する評価は、マネージャーの上司や社長が行うことになります。
そして社長に対する評価は、市場が行うことになるのです。