会社には新規事業にトライするタイミングがあります。
新規事業は、会社が新しい価値を生み出すため、新しい収益を作り出すために必要なものです。
Facebookやメルカリのように、一つのサービスでずっと成長し続ける事が出来れば最高ですが、そうはいかないケースがほとんどです。
新規事業を創る力がないと、万が一の際、会社はそのまま傾いてしまいます。
会社が持続的に発展していくためには新規事業が不可欠です。
しかし、当たり前の話ですが、新規事業にそもそもトライ出来るのは本業で活躍してくれているメンバーがいるからです。
本業が無く、新規事業だけやっていたら、会社はすぐに倒産してしまいます。
戦国時代で言えば、他の場所を攻めに行けるのは、しっかりとした城があるからです。
城があるからこそ、本業があるからこそ、新しい場所に攻めていけるのです。
もし城がガラガラだったら、戻るところもなく、兵糧も瞬時に底を付き、すぐに負けてしまいます。
ハウスマートでも目下、新規事業にトライしていますが、本業をしっかりと発展させてくれるメンバーがいるからこそ、今までとは違う切り口でサービスを試す事が出来ます。
本業を発展させてくれるメンバーには、とてつもなく大きな感謝の気持ちを抱いています。
本業自体が進化していく
新規事業は新しい場所を攻める、と言いましたが、ベンチャー企業においては本業も、どんどん進化していきます。
リクルートは新卒の学生が企業と直接繋がる人材サービスから始まりましたが、新卒だけではなく、中途採用、アルバイト、派遣も扱うようになり、紙媒体だけでなく、ネット、アプリ、リアルイベントまで手掛けるように進化しました。
また媒体サービスだけでなく、キャリアカウンセリング、キャリアコンサルティングも行うように事業が進化しています。
サービスを開始した頃から見れば、現在のリクルートの人材サービスは途轍もない進化を遂げた事が分かります。
本業自体が改善と改革を繰り返し、力強く成長し続けています。
新規事業を応援出来る組織は強い
リクルートやグーグルをはじめ、長い時間の中で持続的に成長している会社は、複数の事業を成功させています。
一方で、新規事業は多くの場合失敗します。
先日もグーグルプラスのサービス終了が話題になりました。
リクルートもグーグルも、数多くのサービスを終了させています。
グーグルが終了したサービスは以下のようなものがあります。
- iGoogle
- Googleリーダー
- Googleデスクトップ
- Googleノートブック
- Google Building Maker
- ブログ検索
- Google Image Labeler
- Google Answers
- Lively
- Google Buss
- Google Wave
- Nexus Q
- Google Health
- Google Catalogs
- Orkut
世界最高峰の頭脳と人材、圧倒的なリソース、仕組み、文化があるグーグルでも、数え切れないほどの新規事業が失敗しているのです。
さらに新規事業では何をすればいいのか、どうすればいいのか、何が正解なのかは、数年経たないと明確な結果として分からないので、新規事業をやっているチームメンバーはとても不安になります。
新規事業に携わっていない周りのメンバーは、輪をかけて不安になります。
また新規事業は利益を上げるまで長い時間がかかるため、新規事業に携わっていない周りのメンバーからすると「何を遊んでいるんだ」と不満に思う事も起こりがちです。
もちろん、新規事業をやっているメンバーは遊んでいる訳ではありません。
必死になって顧客の事を観察し、インタビューし、ニーズを見つけ、自分たちの強みとリソースで出来る事を考え、プロトタイプを作り、顧客からフィードバックをもらい、途轍もない不安の中で改善を続け、戦っています。
そんな仲間に対して、冷たい言葉や視線ではなく、暖かい励まし、心からの応援が出来る組織がリクルートやグーグルなのだと思います。
本業は大事ですし、新規事業も大事。
誰しもが戦っている。
同じ仲間として、励まし合い、応援し合えるチームであり続けたいと思っています。